暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律


(平成三年五月十五日法律第七十七号)
 
第三十二条の三 (都道府県暴力追放運動推進センター)
 公安委員会は、次の各号に掲げる要件のいずれにも該当すると認められる者を、その申出により、都道府県に一を限って、都道府県暴力追放運動推進センター(以下「都道府県センター」という。)として指定することができる。
 一  暴力団員による不当な行為の防止及びこれによる被害の救済に寄与することを目的として設立された民法 (明治二十九年法律第八十九号)第三十四条 の法人であること。
 二  次項第三号から第五号までの事業(以下「相談事業」という。)に係る相談の申出人、暴力団の影響を受けている少年又は暴力団から離脱する意志を有する者(第三項において「相談の申出人等」という。)に対する助言について、専門的知識経験を有する者として国家公安委員会規則で定める者(以下「暴力追放相談委員」という。)が置かれていること。
 三  その他次項に規定する事業を適正かつ確実に行うために必要なものとして国家公安委員会規則で定める基準に適合すること。
 2  都道府県センターは、当該都道府県の区域において、次に掲げる事業を行うものとする。
 一  暴力団員による不当な行為の予防に関する知識の普及及び思想の高揚を図るための広報活動を行うこと。
 二  暴力団員による不当な行為の予防に関する民間の自主的な組織活動を助けること。
 三  暴力団員による不当な行為に関する相談に応ずること。
 四  少年に対する暴力団の影響を排除するための活動を行うこと。
 五  暴力団から離脱する意志を有する者を助けるための活動を行うこと。
 六  公安委員会の委託を受けて第十四条第二項の講習を行うこと。
 七  不当要求情報管理機関(不当要求に関する情報の収集及び事業者に対する当該情報の提供を業とする者をいう。)の業務を助けること。
 八  暴力団員による不当な行為の被害者に対して見舞金の支給、民事訴訟の支援その他の救援を行うこと。
 九  風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律 (昭和二十三年法律第百二十二号)第三十八条 に規定する少年指導委員に対し第四号 の事業の目的を達成するために必要な研修を行うこと。
 十  前各号の事業に附帯する事業
 3  都道府県センターは、相談事業を行うに当たっては、相談の申出人等に対する助言については、暴力追放相談委員に行わせなければならない。
 4  都道府県センターは、住民から暴力団員による不当な行為に関する相談の申出があったときは、その相談に応じ、申出人に必要な助言をし、その相談に係る事項の迅速かつ適切な解決に努めなければならない。
 5  公安委員会は、都道府県センターの財産の状況又はその事業の運営に関し改善が必要であると認めるときは、都道府県センターに対し、その改善に必要な措置を採るべきことを命ずることができる。
 6  公安委員会は、都道府県センターが前項の規定による命令に違反したときは、第一項の指定を取り消すことができる。
 7  都道府県センターの役員若しくは職員(暴力追放相談委員を含む。)又はこれらの職にあった者は、相談事業に係る業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
 8  都道府県センターは、その業務の運営について都道府県警察と密接に連絡するものとし、都道府県警察は、都道府県センターに対し、その業務の円滑な運営が図られるように必要な配慮を加えるものとする。
 9  第一項の指定の手続その他都道府県センターに関し必要な事項は、国家公安委員会規則で定める。