目次 第一編 総則 |
第一章〜第四章 (略) |
第五章 訴訟手続 |
第一節 訴訟の審理等(第八十七条―第九十二条) |
第二節 専門委員(第九十二条の二―第九十二条の七) |
第三節 期日及び期間(第九十三条―第九十七条) |
第四節 送達(第九十八条―第百十三条) |
第五節 裁判(第百十四条―第百二十三条) |
第六節 訴訟手続の中断及び中止(第百二十四条―第百三十二 |
条) |
第六章 訴えの提起前における証拠収集の処分等(第百三十二条 |
の二―第百三十二条の九) |
第二編 第一審の訴訟手続 |
第一章 訴え(第百三十三条―第百四十七条) |
第二章 計画審理(第百四十七条の二・第百四十七条の三) |
第三章 口頭弁論及びその準備 |
第一節〜第三節 (略) |
第四章 証拠 |
第一節〜第七節 (略) |
第五章 判決(第二百四十三条―第二百六十条) |
第六章 裁判によらない訴訟の完結(第二百六十一条―第二百六 |
十七条) |
第七章 大規模訴訟等に関する特則(第二百六十八条―第二百六 |
十九条の二) |
第八章 簡易裁判所の訴訟手続に関する特則(第二百七十条―第 |
二百八十条) |
第三編 上訴 |
第一章 控訴(第二百八十一条―第三百十条の二) |
第二章、第三章 (略) |
第四編〜第八編 (略) |
|
(特許権等に関する訴え等の管轄) |
第六条 特許権、実用新案権、回路配置利用権又はプログラムの著作 |
物についての著作者の権利に関する訴え(以下「特許権等に関する |
訴え」という。)について、前二条の規定によれば次の各号に掲げ |
る裁判所が管轄権を有すべき場合には、その訴えは、それぞれ当該 |
各号に定める裁判所の管轄に専属する。 |
一 東京高等裁判所、名古屋高等裁判所、仙 東京地方裁判所 |
台高等裁判所又は札幌高等裁判所の管轄区 |
域内に所在する地方裁判所 |
|
二 大阪高等裁判所、広島高等裁判所、福岡 大阪地方裁判所 |
高等裁判所又は高松高等裁判所の管轄区域 |
内に所在する地方裁判所 |
|
2 特許権等に関する訴えについて、前二条の規定により前項各号に |
掲げる裁判所の管轄区域内に所在する簡易裁判所が管轄権を有する |
場合には、それぞれ当該各号に定める裁判所にも、その訴えを提起 |
することができる。 |
3 第一項第二号に定める裁判所が第一審としてした特許権等に関す |
る訴えについての終局判決に対する控訴は、東京高等裁判所の管轄 |
に専属する。ただし、第二十条の二第一項の規定により移送された |
訴訟に係る訴えについての終局判決に対する控訴については、この |
限りでない。 |
|
(意匠権等に関する訴えの管轄) |
第六条の二 意匠権、商標権、著作者の権利(プログラムの著作物に |
ついての著作者の権利を除く。)、出版権、著作隣接権若しくは育 |
成者権に関する訴え又は不正競争(不正競争防止法(平成五年法律 |
第四十七号)第二条第一項に規定する不正競争をいう。)による営 |
業上の利益の侵害に係る訴えについて、第四条又は第五条の規定に |
より次の各号に掲げる裁判所が管轄権を有する場合には、それぞれ |
当該各号に定める裁判所にも、その訴えを提起することができる。 |
一 前条第一項第一号に掲げる裁判所(東京 東京地方裁判所 |
地方裁判所を除く。) |
二 前条第一項第二号に掲げる裁判所(大阪 大阪地方裁判所 |
地方裁判所を除く。) |
|
(併合請求における管轄) |
第七条 一の訴えで数個の請求をする場合には、第四条から前条まで |
(第六条第三項を除く。)の規定により一の請求について管轄権を |
有する裁判所にその訴えを提起することができる。ただし、数人か |
らの又は数人に対する訴えについては、第三十八条前段に定める場 |
合に限る。 |
|
(専属管轄の場合の適用除外等) |
第十三条 第四条第一項、第五条、第六条第二項、第六条の二、第七 |
条及び前二条の規定は、訴えについて法令に専属管轄の定めがある |
場合には、適用しない。 |
2 特許権等に関する訴えについて、第七条又は前二条の規定によれ |
ば第六条第一項各号に定める裁判所が管轄権を有すべき場合には、 |
前項の規定にかかわらず、第七条又は前二条の規定により、その裁 |
判所は、管轄権を有する。 |
|
(専属管轄の場合の移送の制限) |
第二十条 (略) |
2 特許権等に関する訴えに係る訴訟について、第十七条又は前条第 |
一項の規定によれば第六条第一項各号に定める裁判所に移送すべき |
場合には、前項の規定にかかわらず、第十七条又は前条第一項の規 |
定を適用する。 |
|
(特許権等に関する訴え等に係る訴訟の移送) |
第二十条の二 第六条第一項各号に定める裁判所は、特許権等に関す |
る訴えに係る訴訟が同項の規定によりその管轄に専属する場合にお |
いても、当該訴訟において審理すべき専門技術的事項を欠くことそ |
の他の事情により著しい損害又は遅滞を避けるため必要があると認 |
めるときは、申立てにより又は職権で、訴訟の全部又は一部を第四 |
条、第五条若しくは第十一条の規定によれば管轄権を有すべき地方 |
裁判所又は第十九条第一項の規定によれば移送を受けるべき地方裁 |
判所に移送することができる。 |
2 東京高等裁判所は、第六条第三項の控訴が提起された場合におい |
て、その控訴審において審理すべき専門技術的事項を欠くことその |
他の事情により著しい損害又は遅滞を避けるため必要があると認め |
るときは、申立てにより又は職権で、訴訟の全部又は一部を大阪高 |
等裁判所に移送することができる。 |
|
(秘密保護のための閲覧等の制限) |
第九十二条 (略) |
一 (略) |
二 訴訟記録中に当事者が保有する営業秘密(不正競争防止法第二 |
条第四項に規定する営業秘密をいう。第百三十二条の二第一項第 |
三号及び第二項において同じ。)が記載され、又は記録されてい |
ること。 |
2〜5 (略) |
|
第二節 専門委員 |
|
(専門委員の関与) |
第九十二条の二 裁判所は、争点若しくは証拠の整理又は訴訟手続の |
進行に関し必要な事項の協議をするに当たり、訴訟関係を明瞭にし |
、又は訴訟手続の円滑な進行を図るため必要があると認めるときは |
、当事者の意見を聴いて、決定で、専門的な知見に基づく説明を聴 |
くために専門委員を手続に関与させることができる。この場合にお |
いて、専門委員の説明は、裁判長が書面により又は口頭弁論若しく |
は弁論準備手続の期日において口頭でさせなければならない。 |
2 裁判所は、証拠調べをするに当たり、訴訟関係又は証拠調べの結 |
果の趣旨を明瞭にするため必要があると認めるときは、当事者の意 |
見を聴いて、決定で、証拠調べの期日において専門的な知見に基づ |
く説明を聴くために専門委員を手続に関与させることができる。こ |
の場合において、証人若しくは当事者本人の尋問又は鑑定人質問の |
期日において専門委員に説明をさせるときは、裁判長は、当事者の |
同意を得て、訴訟関係又は証拠調べの結果の趣旨を明瞭にするため |
に必要な事項について専門委員が証人、当事者本人又は鑑定人に対 |
し直接に問いを発することを許すことができる。 |
3 裁判所は、和解を試みるに当たり、必要があると認めるときは、 |
当事者の同意を得て、決定で、当事者双方が立ち会うことができる |
る和解を試みる期日において専門的な知見に基づく説明を聴くため |
に専門委員を手続に関与させることができる。 |
|
(音声の送受信による通話の方法による専門委員の関与) |
第九十二条の三 裁判所は、前条各項の規定により専門委員を手続に |
関与させる場合において、専門委員が遠隔の地に居住しているとき |
その他相当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、同条各項の期 |
日において、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判所及び当 |
事者双方が専門委員との間で音声の送受信により同時に通話をする |
ことができる方法によって、専門委員に同条各項の説明又は発問を |
させることができる。 |
|
(専門委員の関与の決定の取消し) |
第九十二条の四 裁判所は、相当と認めるときは、申立てにより又は |
職権で、専門委員を手続に関与させる決定を取り消すことができる |
。ただし、当事者双方の申立てがあるときは、これを取り消さなけ |
ればならない。 |
|
(専門委員の指定及び任免等) |
第九十二条の五 専門委員の員数は、各事件について一人以上とする |
。 |
2 第九十二条の二の規定により手続に関与させる専門委員は、当事 |
者の意見を聴いて、裁判所が各事件について指定する。 |
3 専門委員は、非常勤とし、その任免に関し必要な事項は、最高裁 |
判所規則で定める。 |
4 専門委員には、別に法律で定めるところにより手当を支給し、並 |
びに最高裁判所規則で定める額の旅費、日当及び宿泊料を支給する |
。 |
|
(専門委員の除斥及び忌避) |
第九十二条の六 第二十三条から第二十五条まで(同条第二項を除く |
。)の規定は、専門委員について準用する。 |
2 専門委員について除斥又は忌避の申立てがあったときは、その専 |
門委員は、その申立てについての決定が確定するまでその申立てが |
あった事件の手続に関与することができない。 |
|
(受命裁判官等の権限) |
第九十二条の七 受命裁判官又は受託裁判官が第九十二条の二各項の |
手続を行う場合には、同条から第九十二条の四まで及び第九十二条 |
の五第二項の規定による裁判所及び裁判長の職務は、その裁判官が |
行う。ただし、第九十二条の二第二項の手続を行う場合には、専門 |
委員を手続に関与させる決定、その決定の取消し及び専門委員の指 |
定は、受訴裁判所がする。 |
|
第六章 訴えの提起前における証拠収集の処分等 |
|
(訴えの提起前における照会) |
第百三十二条の二 訴えを提起しようとする者が訴えの被告となるべ |
き者に対し訴えの提起を予告する通知を書面でした場合(以下この |
章において当該通知を「予告通知」という。)には、その予告通知 |
をした者(以下この章において「予告通知者」という。)は、その |
予告通知を受けた者に対し、その予告通知をした日から四月以内に |
限り、訴えの提起前に、訴えを提起した場合の主張又は立証を準備 |
するために必要であることが明らかな事項について、相当の期間を |
定めて、書面で回答するよう、書面で照会をすることができる。た |
だし、その照会が次の各号のいずれかに該当するときは、この限り |
でない。 |
一 第百六十三条各号のいずれかに該当する照会 |
二 相手方又は第三者の私生活についての秘密に関する事項につい |
ての照会であって、これに回答することにより、その相手方又は |
第三者が社会生活を営むのに支障を生ずるおそれがあるもの |
三 相手方又は第三者の営業秘密に関する事項についての照会 |
2 前項第二号に規定する第三者の私生活についての秘密又は同項第 |
三号に規定する第三者の営業秘密に関する事項についての照会につ |
いては、相手方がこれに回答することをその第三者が承諾した場合 |
には、これらの規定は、適用しない。 |
3 予告通知の書面には、提起しようとする訴えに係る請求の要旨及 |
び紛争の要点を記載しなければならない。 |
4 第一項の照会は、既にした予告通知と重複する予告通知に基づい |
ては、することができない。 |
|
第百三十二条の三 予告通知を受けた者(以下この章において「被予 |
告通知者」という。)は、予告通知者に対し、その予告通知の書面 |
に記載された前条第三項の請求の要旨及び紛争の要点に対する答弁 |
の要旨を記載した書面でその予告通知に対する返答をしたときは、 |
予告通知者に対し、その予告通知がされた日から四月以内に限り、 |
訴えの提起前に、訴えを提起された場合の主張又は立証を準備する |
ために必要であることが明らかな事項について、相当の期間を定め |
て、書面で回答するよう、書面で照会をすることができる。この場 |
合においては、同条第一項ただし書及び同条第二項の規定を準用す |
る。 |
2 前項の照会は、既にされた予告通知と重複する予告通知に対する |
返答に基づいては、することができない。 |
|
(訴えの提起前における証拠収集の処分) |
第百三十二条の四 裁判所は、予告通知者又は前条第一項の返答をし |
た被予告通知者の申立てにより、当該予告通知に係る訴えが提起さ |
れた場合の立証に必要であることが明らかな証拠となるべきものに |
ついて、申立人がこれを自ら収集することが困難であると認められ |
るときは、その予告通知又は返答の相手方(以下この章において単 |
に「相手方」という。)の意見を聴いて、訴えの提起前に、その収 |
集に係る次に掲げる処分をすることができる。ただし、その収集に |
要すべき時間又は嘱託を受けるべき者の負担が不相当なものとなる |
ことその他の事情により、相当でないと認めるときは、この限りで |
ない。 |
一 文書(第二百三十一条に規定する物件を含む。以下この章にお |
いて同じ。)の所持者にその文書の送付を嘱託すること。 |
二 必要な調査を官庁若しくは公署、外国の官庁若しくは公署又は |
学校、商工会議所、取引所その他の団体(次条第一項第二号にお |
いて「官公署等」という。)に嘱託すること。 |
三 専門的な知識経験を有する者にその専門的な知識経験に基づく |
意見の陳述を嘱託すること。 |
四 執行官に対し、物の形状、占有関係その他の現況について調査 |
を命ずること。 |
2 前項の処分の申立ては、予告通知がされた日から四月の不変期間 |
内にしなければならない。ただし、その期間の経過後にその申立て |
をすることについて相手方の同意があるときは、この限りでない。 |
3 第一項の処分の申立ては、既にした予告通知と重複する予告通知 |
又はこれに対する返答に基づいては、することができない。 |
4 裁判所は、第一項の処分をした後において、同項ただし書に規定 |
する事情により相当でないと認められるに至ったときは、その処分 |
を取り消すことができる。 |
|
(証拠収集の処分の管轄裁判所等) |
第百三十二条の五 次の各号に掲げる処分の申立ては、それぞれ当該 |
各号に定める地を管轄する地方裁判所にしなければならない。 |
一 前条第一項第一号の処分の申立て 申立人若しくは相手 |
方の普通裁判籍の所 |
在地又は文書を所持 |
する者の居所 |
二 前条第一項第二号の処分の申立て 申立人若しくは相手 |
方の普通裁判籍の所 |
在地又は調査の嘱託 |
を受けるべき官公署 |
等の所在地 |
三 前条第一項第三号の処分の申立て 申立人若しくは相手 |
方の普通裁判籍の所 |
在地又は特定の物に |
つき意見の陳述の嘱 |
託がされるべき場合 |
における当該特定の |
物の所在地 |
四 前条第一項第四号の処分の申立て 調査に係る物の所在 |
地 |
2 第十六条第一項、第二十一条及び第二十二条の規定は、前条第一 |
項の処分の申立てに係る事件について準用する。 |
|
(証拠収集の処分の手続等) |
第百三十二条の六 裁判所は、第百三十二条の四第一項第一号から第 |
三号までの処分をする場合には、嘱託を受けた者が文書の送付、調 |
査結果の報告又は意見の陳述をすべき期間を定めなければならない |
。 |
2 第百三十二条の四第一項第二号の嘱託若しくは同項第四号の命令 |
に係る調査結果の報告又は同項第三号の嘱託に係る意見の陳述は、 |
書面でしなければならない。 |
3 裁判所は、第百三十二条の四第一項の処分に基づいて文書の送付 |
、調査結果の報告又は意見の陳述がされたときは、申立人及び相手 |
方にその旨を通知しなければならない。 |
4 裁判所は、次条の定める手続による申立人及び相手方の利用に供 |
するため、前項に規定する通知を発した日から一月間、送付に係る |
文書又は調査結果の報告若しくは意見の陳述に係る書面を保管しな |
ければならない。 |
5 第百八十条第一項の規定は第百三十二条の四第一項の処分につい |
て、第百八十四条第一項の規定は第百三十二条の四第一項第一号か |
ら第三号までの処分について、第二百十三条の規定は同号の処分に |
ついて準用する。 |
|
(事件の記録の閲覧等) |
第百三十二条の七 申立人及び相手方は、裁判所書記官に対し、第百 |
三十二条の四第一項の処分の申立てに係る事件の記録の閲覧若しく |
は謄写、その正本、謄本若しくは抄本の交付又は当該事件に関する |
事項の証明書の交付を請求することができる。 |
2 第九十一条第四項及び第五項の規定は、前項の記録について準用 |
する。この場合において、同条第四項中「前項」とあるのは「第百 |
三十二条の七第一項」と、「当事者又は利害関係を疎明した第三者 |
」とあるのは「申立人又は相手方」と読み替えるものとする。 |
|
(不服申立ての不許) |
第百三十二条の八 第百三十二条の四第一項の処分の申立てについて |
の裁判に対しては、不服を申し立てることができない。 |
|
(証拠収集の処分に係る裁判に関する費用の負担) |
第百三十二条の九 第百三十二条の四第一項の処分の申立てについて |
の裁判に関する費用は、申立人の負担とする。 |
|
(中間確認の訴え) |
第百四十五条 (略) |
2 前項の訴訟が係属する裁判所が第六条第一項各号に定める裁判所 |
である場合において、前項の確認の請求が同条第一項の規定により |
他の裁判所の専属管轄に属するときは、前項ただし書の規定は、適 |
用しない。 |
3 第百四十三条第二項及び第三項の規定は、第一項の規定による請 |
求の拡張について準用する。 |
|
(反訴) |
第百四十六条 被告は、本訴の目的である請求又は防御の方法と関連 |
する請求を目的とする場合に限り、口頭弁論の終結に至るまで、本 |
訴の係属する裁判所に反訴を提起することができる。ただし、次に |
掲げる場合は、この限りでない。 |
|
|
|
一 反訴の目的である請求が他の裁判所の専属管轄(当事者が第十 |
一条の規定により合意で定めたものを除く。)に属するとき。 |
二 反訴の提起により著しく訴訟手続を遅滞させることとなるとき |
。 |
2 本訴の係属する裁判所が第六条第一項各号に定める裁判所である |
場合において、反訴の目的である請求が同項の規定により他の裁判 |
所の専属管轄に属するときは、前項第一号の規定は、適用しない。 |
3 (略) |
|
(時効中断等の効力発生の時期) |
第百四十七条 時効の中断又は法律上の期間の遵守のために必要な裁 |
判上の請求は、訴えを提起した時又は第百四十三条第二項(第百四 |
十四条第三項及び第百四十五条第三項において準用する場合を含む |
。)の書面を裁判所に提出した時に、その効力を生ずる。 |
|
第二章 計画審理 |
|
(訴訟手続の計画的進行) |
第百四十七条の二 裁判所及び当事者は、適正かつ迅速な審理の実現 |
のため、訴訟手続の計画的な進行を図らなければならない。 |
|
(審理の計画) |
第百四十七条の三 裁判所は、審理すべき事項が多数であり又は錯そ |
うしているなど事件が複雑であることその他の事情によりその適正 |
かつ迅速な審理を行うため必要があると認められるときは、当事者 |
双方と協議をし、その結果を踏まえて審理の計画を定めなければな |
らない。 |
2 前項の審理の計画においては、次に掲げる事項を定めなければな |
らない。 |
一 争点及び証拠の整理を行う期間 |
二 証人及び当事者本人の尋問を行う期間 |
三 口頭弁論の終結及び判決の言渡しの予定時期 |
3 第一項の審理の計画においては、前項各号に掲げる事項のほか、 |
特定の事項についての攻撃又は防御の方法を提出すべき期間その他 |
の訴訟手続の計画的な進行上必要な事項を定めることができる。 |
4 裁判所は、審理の現状及び当事者の訴訟追行の状況その他の事情 |
を考慮して必要があると認めるときは、当事者双方と協議をし、そ |
の結果を踏まえて第一項の審理の計画を変更することができる。 |
|
第三章 口頭弁論及びその準備 |
|
(審理の計画が定められている場合の攻撃防御方法の提出期間) |
第百五十六条の二 第百四十七条の三第一項の審理の計画に従った訴 |
訟手続の進行上必要があると認めるときは、裁判長は、当事者の意 |
見を聴いて、特定の事項についての攻撃又は防御の方法を提出すべ |
き期間を定めることができる。 |
|
(時機に後れた攻撃防御方法の却下等) |
第百五十七条 (略) |
2 (略) |
|
(審理の計画が定められている場合の攻撃防御方法の却下) |
第百五十七条の二 第百四十七条の三第三項又は第百五十六条の二( |
第百七十条第五項において準用する場合を含む。)の規定により特 |
定の事項についての攻撃又は防御の方法を提出すべき期間が定めら |
れている場合において、当事者がその期間の経過後に提出した攻撃 |
又は防御の方法については、これにより審理の計画に従った訴訟手 |
続の進行に著しい支障を生ずるおそれがあると認めたときは、裁判 |
所は、申立てにより又は職権で、却下の決定をすることができる。 |
ただし、その当事者がその期間内に当該攻撃又は防御の方法を提出 |
することができなかったことについて相当の理由があることを疎明 |
したときは、この限りでない。 |
|
(弁論準備手続における訴訟行為等) |
第百七十条 (略) |
2〜4 (略) |
(削る) |
|
|
|
5 第百四十八条から第百五十一条まで、第百五十二条第一項、第百 |
五十三条から第百五十九条まで、第百六十二条、第百六十五条及び |
第百六十六条の規定は、弁論準備手続について準用する。 |
|
(受命裁判官による弁論準備手続) |
第百七十一条 (略) |
2 弁論準備手続を受命裁判官が行う場合には、前二条の規定による |
裁判所及び裁判長の職務(前条第二項に規定する裁判を除く。)は |
、その裁判官が行う。ただし、同条第五項において準用する第百五 |
十条の規定による異議についての裁判及び同項において準用する第 |
百五十七条の二の規定による却下についての裁判は、受訴裁判所が |
する。 |
3 弁論準備手続を行う受命裁判官は、第百八十六条の規定による調 |
査の嘱託、鑑定の嘱託、文書(第二百三十一条に規定する物件を含 |
む。)を提出してする書証の申出及び文書(第二百二十九条第二項 |
及び第二百三十一条に規定する物件を含む。)の送付の嘱託につい |
ての裁判をすることができる。 |
|
第四章 証拠 |
|
(鑑定人の陳述の方式等) |
第二百十五条 (略) |
2 裁判所は、鑑定人に意見を述べさせた場合において、当該意見の |
内容を明瞭にし、又はその根拠を確認するため必要があると認める |
ときは、申立てにより又は職権で、鑑定人に更に意見を述べさせる |
ことができる。 |
|
(鑑定人質問) |
第二百十五条の二 裁判所は、鑑定人に口頭で意見を述べさせる場合 |
には、鑑定人が意見の陳述をした後に、鑑定人に対し質問をするこ |
とができる。 |
2 前項の質問は、裁判長、その鑑定の申出をした当事者、他の当事 |
者の順序でする。 |
3 裁判長は、適当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、前項の |
順序を変更することができる。 |
4 当事者が前項の規定による変更について異議を述べたときは、裁 |
判所は、決定で、その異議について裁判をする。 |
|
(映像等の送受信による通話の方法による陳述) |
第二百十五条の三 裁判所は、鑑定人に口頭で意見を述べさせる場合 |
において、鑑定人が遠隔の地に居住しているときその他相当と認め |
るときは、最高裁判所規則で定めるところにより、隔地者が映像と |
音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をするこ |
とができる方法によって、意見を述べさせることができる。 |
|
(受命裁判官等の権限) |
第二百十五条の四 受命裁判官又は受託裁判官が鑑定人に意見を述べ |
させる場合には、裁判所及び裁判長の職務は、その裁判官が行う。 |
ただし、第二百十五条の二第四項の規定による異議についての裁判 |
は、受訴裁判所がする。 |
|
(証人尋問の規定の準用) |
第二百十六条 第百九十一条の規定は公務員又は公務員であった者に |
鑑定人として職務上の秘密について意見を述べさせる場合について |
、第百九十七条から第百九十九条までの規定は鑑定人が鑑定を拒む |
場合について、第二百一条第一項の規定は鑑定人に宣誓をさせる場 |
合について、第百九十二条及び第百九十三条の規定は鑑定人が正当 |
な理由なく出頭しない場合、鑑定人が宣誓を拒む場合及び鑑定拒絶 |
を理由がないとする裁判が確定した後に鑑定人が正当な理由なく鑑 |
定を拒む場合について準用する。 |
|
第五章 判決 |
|
第六章 裁判によらない訴訟の完結 |
|
第七章 大規模訴訟等に関する特則 |
|
(大規模訴訟に係る事件における受命裁判官による証人等の尋問) |
第二百六十八条 (略) |
|
(大規模訴訟に係る事件における合議体の構成) |
第二百六十九条 (略) |
2 (略) |
|
(特許権等に関する訴えに係る事件における合議体の構成) |
第二百六十九条の二 第六条第一項各号に定める裁判所においては、 |
特許権等に関する訴えに係る事件について、五人の裁判官の合議体 |
で審理及び裁判をする旨の決定をその合議体ですることができる。 |
ただし、第二十条の二第一項の規定により移送された訴訟に係る事 |
件については、この限りでない。 |
2 前条第二項の規定は、前項の場合について準用する。 |
|
第八章 簡易裁判所の訴訟手続に関する特則 |
|
(和解に代わる決定) |
第二百七十五条の二 金銭の支払の請求を目的とする訴えについては |
、裁判所は、被告が口頭弁論において原告の主張した事実を争わず |
、その他何らの防御の方法をも提出しない場合において、被告の資 |
力その他の事情を考慮して相当であると認めるときは、原告の意見 |
を聴いて、第三項の期間の経過時から五年を超えない範囲内におい |
て、当該請求に係る金銭の支払について、その時期の定め若しくは |
分割払の定めをし、又はこれと併せて、その時期の定めに従い支払 |
をしたとき、若しくはその分割払の定めによる期限の利益を次項の |
規定による定めにより失うことなく支払をしたときは訴え提起後の |
遅延損害金の支払義務を免除する旨の定めをして、当該請求に係る |
金銭の支払を命ずる決定をすることができる。 |
2 前項の分割払の定めをするときは、被告が支払を怠った場合にお |
ける期限の利益の喪失についての定めをしなければならない。 |
3 第一項の決定に対しては、当事者は、その決定の告知を受けた日 |
から二週間の不変期間内に、その決定をした裁判所に異議を申し立 |
てることができる。 |
4 前項の期間内に異議の申立てがあったときは、第一項の決定は、 |
その効力を失う。 |
5 第三項の期間内に異議の申立てがないときは、第一項の決定は、 |
裁判上の和解と同一の効力を有する。 |
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(第一審の訴訟手続の規定の準用) |
第二百九十七条 前編第一章から第七章までの規定は、特別の定めが |
ある場合を除き、控訴審の訴訟手続について準用する。ただし、第 |
二百六十九条の規定は、この限りでない。 |
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(第一審の管轄違いの主張の制限) |
第二百九十九条 (略) |
2 前項の第一審裁判所が第六条第一項各号に定める裁判所である場 |
合において、当該訴訟が同項の規定により他の裁判所の専属管轄に |
属するときは、前項ただし書の規定は、適用しない。 |
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(特許権等に関する訴えに係る控訴事件における合議体の構成) |
第三百十条の二 第六条第一項各号に定める裁判所が第一審としてし |
た特許権等に関する訴えについての終局判決に対する控訴が提起さ |
れた東京高等裁判所においては、当該控訴に係る事件について、五 |
人の裁判官の合議体で審理及び裁判をする旨の決定をその合議体で |
することができる。ただし、第二十条の二第一項の規定により移送 |
された訴訟に係る訴えについての終局判決に対する控訴に係る事件 |
については、この限りでない。 |
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(上告の理由) |
第三百十二条 (略) |
2 (略) |
一、二 (略) |
三 専属管轄に関する規定に違反したこと(第六条第一項各号に定 |
める裁判所が第一審の終局判決をした場合において当該訴訟が同 |
項の規定により他の裁判所の専属管轄に属するときを除く。)。 |
四〜六 (略) |
3 (略) |
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(少額訴訟の要件等) |
第三百六十八条 簡易裁判所においては、訴訟の目的の価額が六十万 |
円以下の金銭の支払の請求を目的とする訴えについて、少額訴訟に |
よる審理及び裁判を求めることができる。ただし、同一の簡易裁判 |
所において同一の年に最高裁判所規則で定める回数を超えてこれを |
求めることができない。 |
2、3 (略) |