大学等における技術に関する研究成果の民間事業者への移転の促進に関する法律

第十二条(特許料の特例等)
 国立大学(学校教育法第一条に規定する大学及び高等専門学校であって国が設置するもの並びに国立学校設置法第九条の二第一項に規定する大学共同利用機関をいう。以下この条において同じ。)における技術に関する研究成果について、当該研究成果に係る国有の特許権若しくは特許を受ける権利又は国有の実用新案権若しくは実用新案登録を受ける権利の譲渡を受け、当該特許権若しくは当該特許を受ける権利に基づいて取得した特許権又は当該実用新案権若しくは当該実用新案登録を受ける権利に基づいて取得した実用新案権についての譲渡、専用実施権の設定その他の行為により、当該研究成果の活用を行おうとする民間事業者に対し移転する事業を行う者は、文部大臣に申請して、その事業が次の各号のいずれにも適合している旨の認定を受けることができる。
当該事業を適確かつ円滑に実施することができる技術的能力を有するものであること。
当該特許権若しくは当該特許を受ける権利に係る発明又は当該実用新案権若しくは当該実用新案登録を受ける権利に係る考案を自ら実施するものでないこと。
当該特許権若しくは当該特許を受ける権利に係る発明又は当該実用新案権若しくは当該実用新案登録を受ける権利に係る考案に関する民間事業者への情報の提供において特定の民間事業者に対して不当な差別的取扱いをするものでないことその他当該事業を適正に行うに必要な業務の実施の方法が定められているものであること。
 文部大臣は、前項の認定を受けた者(以下「認定事業者」という。)が同項各号のいずれかに適合しなくなったと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
 文部大臣は、第一項の規定による認定をしたとき、及び前項の規定による認定の取消しをしたときは、その旨を特許庁長官に通知しなければならない。
 特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第百七条第二項の規定は、次に掲げる特許権であって当該認定事業者に属するものに準用する。
認定事業者が国から譲渡を受けた国立大学における技術に関する研究成果に係る特許を受ける権利に基づいて取得した特許権
認定事業者が国から譲渡を受けた国立大学における技術に関する研究成果に係る特許権
 前項に規定する特許権が認定事業者と認定事業者以外の者(国を除く。)との共有に係る場合における特許法第百七条第三項の規定の適用については、同項中「国と」とあるのは「大学等における技術に関する研究成果の民間事業者への移転の促進に関する法律第十二条第二項の認定事業者と」と、「国以外の者」とあるのは「認定事業者以外の者(国を除く。)」とする。
 特許法第百九十五条第四項(同条第一項及び第二項に係る部分に限る。)の規定は、第四項に規定する特許権又は認定事業者が国から譲渡を受けた国立大学における技術に関する研究成果に係る特許を受ける権利であって当該認定事業者に属するものについて同条第一項又は第二項の規定により手数料(政令で定めるものに限る。)を納付すべき者が当該認定事業者である場合に準用する。
 第四項に規定する特許権又は前項に規定する特許を受ける権利が認定事業者と認定事業者以外の者(国を除く。)との共有に係る場合における特許法第百九十五条第五項の規定の適用については、同項中「国と」とあるのは「大学等における技術に関する研究成果の民間事業者への移転の促進に関する法律第十二条第二項の認定事業者と」と、「国以外の者」とあるのは「認定事業者以外の者(国を除く。)」とする。
 工業所有権に関する手続等の特例に関する法律(平成二年法律第三十号)第四十条第三項の規定は、第四項に規定する特許権又は第六項に規定する特許を受ける権利について同条第一項の規定により手数料(政令で定めるものに限る。)を納付すべき者が当該認定事業者である場合に準用する。
 第四項に規定する特許権又は第六項に規定する特許を受ける権利が認定事業者と認定事業者以外の者(国を除く。)との共有に係る場合における工業所有権に関する手続等の特例に関する法律第四十条第四項の規定の適用については、同項中「国と」とあるのは「大学等における技術に関する研究成果の民間事業者への移転の促進に関する法律第十二条第二項の認定事業者と」と、「国以外の者」とあるのは「認定事業者以外の者(国を除く。)」とする。
10 第四項から前項までの規定は、認定事業者が国から譲渡を受けた国立大学における技術に関する研究成果に係る実用新案登録を受ける権利、認定事業者が国から譲渡を受けた国立大学における技術に関する研究成果に係る実用新案登録を受ける権利に基づいて取得した実用新案権及び認定事業者が国から譲渡を受けた国立大学における技術に関する研究成果に係る実用新案権であって当該認定事業者に属するものに準用する。この場合において、第四項中「特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第百七条第二項」とあるのは「実用新案法(昭和三十四年法律第百二十三号)第三十一条第二項」と、第五項中「特許法第百七条第三項」とあるのは「実用新案法第三十一条第三項」と、第六項中「特許法第百九十五条第四項一同条第一項及び第二項に係る部分に限る。)」とあるのは「実用新案法第五十四条第三項」と、第七項中「特許法第百九十五条第五項」とあるのは「実用新案法第五十四条第四項」と読み替えるものとする。